ていうか、なんだかんだで業界の作る商品を買っているんだが!

 

シン・ウルトラマンのスタイル

 メガ・ムービーモンスターシリーズのシン・ウルトラマンを買った。

 5月に予定されているウルトラマン映画の一連のウルトラマンフィギュアの中では、

 なんだかんだで一番いいウルトラマンフィギュアではないかと思う。

 メガじゃない方のウルトラマンフィギュアまで、これを前提にして見ると何割かよく見えてくるのが不思議。

 

 背丈は23cmなので、今同時に玩具店で売っているこれまでの初代ウルトラマンのビッグフィギュア23cmと全く同じ背丈。

つまり並べるとスタイルが違うという事がありありと解る。

 ウルトラマンのフィギュアとしてはもうすぐバンダイの真骨彫版で初代ウルトラマンが出て、それがオリジナルでスーツの中に入っていた古谷敏氏のスタイルをスキャン、サンプリングして仕上げている、って事で、そっちもウルトラマンファンなら絶対買うべきだよな、と思う。

 

 で、このスタイルはたぶん一番最初に発表されたひな型版のウルトラマンをソフビに直したものに近いと思うんだけど、ひな型などのマスクはたぶん成田家が所持している(回顧展などに展示されてる)オリジナルのマスクなどからスキャンサンプリングなどされた所から造られてると思う。いや、思うだけで確証は無いが。写真画像からでもスキャンはできるし。

 

 ボクの本名で検索すると、偽アカウントの方がGoogleやヤフー検索では上位検索ヒットしている状況なのに、

「ウルトラマン初稿」で検索すると、ボクが以前作ったマン初稿の彫刻フィギュアのページ(市販やガレージキット販売などはされてません念の為。彫刻フィギュアなので念の為)が上から2番目などに検索ヒットしたりする。・・・で、うわ、まだ見てくれている人いるんだ、などと思ったりはするんだけど、で、そのフィギュアの作りだしもこんな感じ(http://lecto-000.readymade.jp/09230026b.jpg)だった。

 つまり、古谷氏のスタイル前提だとどうしてもこういう風になるわけなんだけど、そもそも成田氏が描く時にはギリシャローマ彫刻の青年像(スポーツをしているような)に近いウルトラマン像が多い。青年像としてはすごくこのメガ~のフィギュアは良いよね。

 で、それと同時に力強さというか、ウルトラマンというのは本質的に怪獣とのプロレス的要素が切っても切れないので、大胸筋が無い頃のウルトラマンをモチーフにしたCGモデリングで、どうその迫力感を見せていくのか?ってのは期待半分不安半分だったりはする。

 このメガのフィギュア状態でもスポーツマン的印象はすごくあるので良いと思うんだが。

 ていうかボクがなんというかほぼヌードの身体に近い宇宙人デザインや、長身の宇宙人デザインも何度もしてきてる事は、ボクのホームページを昔から見てる人は知っての通りだし、まぁその路線は変えるつもりも無い今後も描き続けるわけですが・・・

 

 でも個人的には、今回のシン~に近いウルトラマン像というのは、本来90年代には出せていなきゃおかしかった、成田氏の生前に出ていて当然だったし出せなきゃいけなかった筈だ、と思うよね。それが本当、客観的には残念だというか。

 別にCGのウルトラマンを作るのに今までかかるとかそういうのでは無かったと思う。ヴァーチャファイター3なんて90年代からあるんだから、開き直ってセガAM2研の技術と表面でいいなら90年代後半ですらCGウルトラマンは作れたはずだ。それで「成田氏のウルトラマン」を作るという発想に当時なってくれたかどうかは別なんだけど。(これは90年代後半当時からボクは言ってたけど)

 

 結局、業界の仕事というのは複数による集団作業で、スポンサーもプロデューサーも決まってお金も動くことになって、それからでないと動かないものなので、そういう諸々がないと形にならない。発表にもならない。

 ウルトラマンの立体物を成田氏が作る分には個人仕事だし、生徒だったボクが何か成田氏のデザインを造型するとしても個人問題で、別にそれでも(誰も文句を言わないなら)インディーズでヒーローものなんか作れたわけだよね。でも、金銭権利目的の絡むいくつものプロダクションの絡んだプロジェクトでGOサインが出るには時間がかかるし、それゆえに、つまり業界技術が進歩するのを待った結果、ここまで時間がかかってしまった、という事だったりする。今回のスタッフでないスタッフが仮に同じ事をやろうと言い出しても、やっぱりめちゃくちゃな障害があって、何度も頓挫していただろう。

 成田氏がウルトラマンのデザイナーでこれこれこういう考えを持ってる芸術家だった、という、それだけが通るためだけに、本当にものすごい歳月が浪費されたしボクも膨大な徒労をしてきた気がする。他の人たちも努力をしてきたんだろうね。

 で・・・結果がこれ。色々思うけど、でも、その結果がこれなのだから。

 (そもそもボクは成田先生の生徒なので、ウルトラQマンセブンの成田氏のデザイナーとしての著作権主張(ウルトラマンの著作性の30%は成田氏のものだという主張)はそれなりに正しさがあったと確信しているし。生徒としては、現状円谷プロやバンダイが版権持ってるデザインの立体物は、たとえばいくらそれが大好きなキャラでも作る気は無いわけで。マン初稿だってこれは初稿デザインのマルCが成田夫人だから作れたんだよ、気分的に。成田氏が引き上げてたデザインだから作れた)

  ※ ボクは円谷プロの映像作品が嫌いだとかいうのではなく、そこは筋を通すべきだ、という考え方なので。そもそも円谷英二夫人からしてキリスト教信者だった方なので、イメージとして嫌いになれない。円谷プロはいい作品を作っているとは思うけれども、やっぱりそこは業界経済の言い分がすべて正しいかのような状況については、ボクは否定派なので。

 

 そういう意味では、成田氏のウルトラマンも結局マスプロダクトになってしまったか、という心境も少しあって、ものがなしいけれど、・・・あっちの成田氏自身がどうなのかな、ってのが大事なので。

 上のウルトラマンだと、あっちの成田氏からは目の位置が若干高いところと股下が長い所と胴体模様以外のリテイクは出ないと思う。いい「ウルトラマン像」だよね。

 このメガムービーモンスター版のソフビはボディラインがかなり良いし塗りやすそうなので、金+紺の「神変」版とか、銀+青の初期予定カラーとか、夜警色とか色々塗りなおしてもいいかもね。

 

 そもそも生前の成田氏は円谷マルCの入るウルトラマン新作は絶対作りたくなかったわけで。だからボクも見ていて色々思うわけだけど、生前の成田氏の遺志はともかく、流里先生と子息がいいというのなら、仕方がないかなって感じで。

 ただ、バンダイや円谷やスタッフ側からは「森本を黙らせたい」というわけわからん狙い(笑)はふつふつ感じるわけだけども(笑)。

 そこはボクはうーん、って感じだが、ぶっちゃけ今のボクは他にやる事一杯あるので、知らん!!と(笑;)

 何度もいうけど、お金の入る携わり方で、成田氏のウルトラマンでも何でも、たずさわれる人はラッキーなんだわ。

 

 それはともあれ、やっぱりタグにデザイナー・成田亨の名前は欲しいじゃないか、とか。

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