ていうか、ヤフオクで転売するはずの本を今さら読んでいるんだが!
ロシアにとってのウクライナのクリミア半島って・・・
片付けをしていたら以前買った昭和22年当時の本が出てきた。当時の前アメリカ国務長官ジェームズFバーンズ氏著「今次大戦外交秘史・率直に語る」。(現題 Speaking Frankly) ←※ 中部日本新聞社刊
この本は、このバーンズ国務長官が、ヨーロッパ戦線でのドイツ敗北前、1945年2月にヤルタ会談(第二次世界大戦後の戦後処理予定についての会談)の開催された、そのヤルタで書いたものなんだそうだけど、当時の東ヨーロッパやロシアとの交渉のなりゆきなどが色々「率直に」書かれていて、その日本語訳版なんですが。で、なんとなく目を通しながら(本のコンディション極めて悪いのでなんとなく)思ったのは、つまり、このヤルタって今のウクライナの、クリミア半島のヤルタなんだよね。で、ヤルタ会談があったから、後の冷戦を生んでしまったようなソ連の領土が決まってしまったわけで(後にウクライナはソ連から独立するが)
つまり、近年のプーチンロシアがクリミア半島を押さえたかったのは(10年近く前におさえてるわけだが)、ヤルタ会談当時のソ連が獲得した栄光が忘れられないから、とか、それこそソ連を支えた祖父や父親世代の過去の栄光や遺恨を・・・って事なのではないか、と。
つまり、時代の価値観とかイデオロギー・・・それこそ第二次世界大戦後、色んなイデオロギームーブメントが欧米に巻き起こって、そのたびにヨーロッパは民主的に平和的に理想に近づいてきたわけだけど、それを過去の形骸に一気に巻き戻してしまいたいのではないか・・・っていうのが、なんでウクライナのクリミアをロシアが欲しがったのか、って所に透けてみえると思うんだよね。
つまりクリミア半島って・・・ロシアがヨーロッパで自由に交易(イデオロギー的に矛盾しているが)する上での地勢的な意味もあるけど、クリミア半島のヤルタは、第二次世界大戦におけるモニュメンタルな場所でもあるわけでしょ?だから欲しかったのではないか、って気すらする。(ちなみにヤルタ会談は正式にはクリミア会談という)
・・・つまり今回の停戦協議ってそもそも、つまりはロシア側のイデオロギー的に、第二次世界大戦後の東ヨーロッパでのイデオロギー勢力の分布図を、再確認して元に戻したいんじゃないか、大戦直後のヤルタの取り決め状態に戻したいんじゃないかって気がしてならないんだけど。それじゃ落とし所が決まっている出来レースじゃないか、っていう・・・。(それだとポーランドも不安になるのは当然なのだが)
でも時代は移り変わっているわけだから。各国の人々にとって、よりよき方向に向かうべきなのであって。そもそもロシアの意見が「ウクライナの東端の人々に対してウクライナ政府はジェノサイドをやっている」というのなら、その証明は必要でしょ?でもそれが一切でてこないで実際ばんばかウクライナの無辜の人々を今まさにロシア軍が殺し続けているのでは・・・・ってのは本当に矛盾なわけで。
(※追: そもそも、ウクライナで多数の民間人(老人や子供妊婦赤子も含む)が大量殺害され続けている事について、こないだの国連でロシア側が「人道問題を政治問題と一緒にすべきではない」とかたわけた事を口走ったらしく。人道問題=政治問題でしょうが!!!!それを違うとするのが全体主義国家なんだよなと思って本当に怒り心頭なんですが。 0:31)
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