ていうか、55歳無職童貞はテレビが娯楽なんだが!
2022.12.25 Sunday
おんがくこうろん808回
Eテレの「星野源のおんがくこうろん」第2シーズン最終回は、ローランドのTR-808回でした。人じゃないリズムマシンをどう紹介していくのかと思ったけど、こないだのノーナレとはまた視点が違ってて、いかにもおんがくこうろん的なノリで面白かったです。
自分も子供の頃から多分テクノやそれ以前のテクノ的な音楽は聞いてきたりしたんだけど、ヤマハのオルガンやピアノ教室に幼稚園から中3まで通っていた自分としては、TR-808的なコンピュータ(シンセ)音源が使われてきた時期は、シンセサイザーの曲への使用法が明確に変わっていて。多分その波に乗れる人と乗れない人が出たんだよね。たぶんボクは後者だったのかも知れない。
TR-808って、ボタンによるプログラミングを容易にする事で、ベースやドラム打楽器っぽい音を出すじゃないですか?それまでのシンセ音って富田氏や宙明氏やELPやEWFやYMOが使う音みたいに、割とキーボード操作が中心だったんだよね。ふくよかで伸びがある音みたいな(80年位まで)。
でも808系の音はプログラミング系の簡易化延長なので、これだと鍵盤専門の自分のシンセ感ではないなという(松武氏延長みたいな)、そういう感覚で。で、キーボードもその内ヤマハのDX系など出てくるわけで(そういうのはボクよりエレクトーン系の人が上手そうと思ったり)、しかも自分にはいわゆるステージ上トラウマが中2以降刻み込まれてしまうので。
要は808の潮流って「シンセの流行りって変わっちゃったのかなぁ、ボクが新しく入り込む隙無いや(進化しちゃった)……」と思わせる原因だったのかも知れない。当時は。
でも、こうして番組で解説されると、確かに成立から何から面白いし、ヒップホップやブラックミュージック路線でウケたのもうなづけるよね……
で、良く解ったのが重低音の下り。こないだからのDIYシンセでレッドノイズ改造をした結果、ボクのシンセでも超低周波になってトースターびりびりみたいな重低音が出てるんですが(もしかすると大昔親戚の通販DIYシンセなどとつながってた真空管アンプを故障させてしまったのも、音合成で重低音が出てしまったからかも) ←※補記:番組によると808を使ったライブでも重低音によるアンプスピーカー故障が多発したらしい。
(ホワイトノイズがテレビの砂嵐の音、ピンクノイズが滝の音、レッドノイズは滝より低い)
あれ(重低音)が808で出せるからってのはなるほどで!!TR-808のTRってまさかの「トランジスタ」の意味だそうで!!!!
びっくりだよね……だって808が出たのって、もうICからLSIに集積回路がきりかわりつつある時期だったでしょ?その時期に TRとはトランジスタの意味だ! なんてシンセを作るのは、一種のアナクロに近いですよ。ビンテージ音追求的というか。少なくとも最新では無い。すごく一般の身近になれるシンセ音の追求的な(価格的意味でも)
でも、デジタルではないトランジスタの自然音を追求したからこそ、それが普遍音になる、って逆転の発想が、購入者側にあったから808は長年愛された。その辺に何か運命じみたものを感じました。(ていうか、星野氏と同い年のマシーンじゃん!!今気づいた)
おんがくこうろん第2シーズンも面白かったです。かなり星野氏よりのアーティスト(今回機材)を紹介している番組なのだけど、ちらほらと関係ミュージシャンに知ってるアーティスト名も出てきて楽しいので、また3期やって欲しいです。アシスタントの方もパペットマスターたちも頑張りました!!またねー感!!
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