ていうか、五輪開催中に書けない愚図の56歳無職なんだが!
2024/08/19 01:45
パリ五輪開会式問題について少し
パリ五輪の競技感想について書こうとすると、どうしても開会式問題について心が引っ掛かってしまっていて。ボクはあの開会式については素晴らしい開会式だったと思うのだが、各国の人々が不満や抗議を出した理由も解らないではない。ただ、不満や抗議はいいが脅迫はやりすぎだと思う。
NHKでパリ五輪閉会の翌日、スペイン製作のパリ五輪開会式の舞台裏についての追跡ドキュメンタリーがあって、巨大プロジェクトの内幕について放送されていたのだが、本当に大したものだと思った。
で、自分が引っ掛かった演出は、やっぱり、
マリー・アントワネットの首 の描写と、
ディオニュソス登場なんだが。
まぁ、単にグロはやめて欲しかったし、描写生々しすぎるのは嫌だった。でもテーマはちゃんと伝わってくるものではあったと思う。
注目点はマリー・アントワネットが多人数存在する事で、たった一人の貴族女性の責任ではなく無数のフランス革命で殺された貴族女性たちがいた、という象徴になっているという事、そしてその歴史の露と消えた貴族女性たちも、オリンピックのために現代のパリ2024の開会式を見つめ歌っている、という事だ。おそらく革命の精神はいまだ残っているか?という事がテーマなのだろう。過去の人々は勝者敗者関係なく、現代の身分差別や貧富や支配ある世界を見ているぞ、と。……でもまぁマリー・アントワネットはオーストリア王家からお輿入れしてきた女王なので、やっぱりマリーを出すならルイ16世も出すべきとは思った。オーストリアが怒るのは本当にごもっとも。
ディオニュソスの登場シーンはなんとなく最後の晩餐では無いなと解ったので問題なし。ただなんか飽食そうなバックの方々には違和感あったかな。要は解るんだけど説明不足ではあったよね。
でも、愛や、自由平等博愛や、祝祭感、ギリシア神話世界から連なる神話からの系譜、、はちゃんと出ていたと思う。コメディっぽいが、誠実であり、ちゃんとギリシアの神々に対して誠実ではあった。
番組でも言われていた通り、開会式芸術監督のトマ氏42歳はゲイ公表している人だが、そもそも地中海のレスボス島からレズビアンという言葉が生まれているくらいなので、オリンピックから同性愛者を無理に切り離す必要も元々無いとは思う。パリは芸術の町だしね。殊更強調しなくてもいいんだが、、、でもそれでも普通にLGBTQと解る人々が普通にいるパリをここまでクローズアップで押してきたのは、割とコンテクストがあって。
写真報道や写真芸術家、スナップ写真ジャンルで第二次世界大戦以降のカメラマン団体にマグナムという団体が存在したのは知っている人々も多いと思う。メンバーはロバートキャパやアンリカルティエブレッソンやドアノーなど。大体フランス人なんだよね。しばらくして日本からは木村伊兵衛氏がパリまでスナップ撮影しに行ったりしたが、、、
で、ブレッソンはスナップ写真集「決定的瞬間」であまりにも有名な写真家だけど、そういう「生きている人間のアクションの決定的瞬間を撮影し、記録に残していた」。で、例えば戦争の終わった後のナチス支配から解放された後のパリで混乱や末路や子供たちや市井の希望を撮影され始めたのも、マグナムのブレッソンやドアノーが、パリで人々の瞬間を撮影し始めた頃からだったりする。例えば、彼らがパリで同性愛者同士のキスシーンをスナップ写真撮影した事で、一気に社会的いや世界的な同性愛容認の空気が広がった。
つまり、オリンピックも、究極的には世界のトップの人々がその究極の肉体をかけたスポーツのイベントなんだけど、他者視点が無ければ、ていうか選手の競技の姿を自由に撮影させないなら、それを博愛心や平等で会場に来た民間人に許さないなら、それは、、誰も関係者以外の観客のいなかった東京五輪と同じだ、って事なんだよね。それは閉鎖じゃないですか。
つまり誰も現場で民間が撮影できなかった東京五輪とは違う、選手も来場客も誰でも差別ないオープンな五輪を体感できる喜び、とでもいうのかな。
つまり、スクープをスポーツの決定的瞬間を撮るのを五輪が許容する精神は、それはパリ発のマグナムのカメラマンたちからの写真撮影の源流によるって事なんだよね。そして、それは世界の差別や断絶を減らしていける、平和につながるんだ、という信念があるから、あえて同性愛者描写が入ったんだと思います。
世界から来た人々のスポーツという営み、選手たちの営みに対して、「カメラが決定的瞬間を撮影する事への許容容認は、パリで生まれた」、だからこそのパリ五輪だ、という素晴らしいスタンスなんだよね。コンテクスト的にはボクはそう受け取りました。
まぁ、それこそ競技的にインターセックスや性転換者がどう世界で競技をしていくかは問題山積みではあるけれど、世界中に同性愛者のアスリートは山程いるわけで、山程いるけど勝利したらキスやハグもありうるけど、でも撮影していいよ(中傷など悪用しない限りは!!)ってメッセージなんだよね。スナップ写真文化、ストリート写真文化発祥の地としての。 3:21
要はそういう所がパリの自由平等博愛にリンクしていて、そういうメッセージを発信できるのが、愛と芸術の都パリの素晴らしい所なんだよ。ほんとにうらやましいと思った。。。
何より彼ら開会式スタッフがいなければ、セーヌ川を世界の選手たちが遡上する開会式なんて素晴らしいものは、跡形も無かったかもしれないんだからさ!!それは肯定すべき所は山ほどあるわけなんだから!!そこはスルーすべきじゃ無いと思うんだよね、、、。 3:24~27
※ 上記は私感だけど、ドキュメントの「ラ・グランド・セーヌ」では音楽監督のヴィクトル氏があの入場場面のチェンバロシークエンスの作曲してたみたいに見えたから、日本代表コール時のあれは音楽監督氏の作曲だったのかも。でもポールモーリアぽかった。良き!!
3:37
※ ていうかランウェイシーンなどの振り付け監督女性のモードさん、骨折治療が上手くいけばいいよなぁ、マジで、、、(開会式終了まで手術できなかったらしい)
※ というか、パリ五輪の開会式閉会式そのものが、世界の戦争との対比だったんだよな、、、。 3:41
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