ていうか、文句言いながら最後まで観た56歳無職なんだが!

 2024/09/27 14:00

虎に翼最終回

NHK朝ドラ「虎に翼」が終わった。家庭裁判所の物語かと思ったらそこに主題が移るまで時間がかかったり、テーマが女性の権利に寄りすぎだったり、法律と各テーマの扱いについてそれはどうなの感が強かったりした。


 言ってみれば昔のフェミニストのいたわりすら破壊する現代的女性の権利を大声で語る側に過剰に寄りすぎな朝ドラになってしまっていたわけで、そこは疑問があったんだが、原爆裁判と最終週のドメスティックバイオレンス裁判など、現実の判決判例をモチーフにしたエピソードは見ごたえはあったと思う。


 というか俳優キャストはほんと頑張っていた。問題はあくまで脚本と主人公のひろこ周りなので。


 


 というか美雪に主人公ひろこが語るシーンでは、つまりテーマとしては現代歌舞伎町に集まる女子たちに言いたいんだろうけど、ボクは歌舞伎町とまでは行かなくとも、居場所や生き場所を求める子達が自由に生き場所を求めたり仲間を探す事は止めるべきではないし止めようがないと思っている。だからあのシーンは、ひろことしてはあぁいう風に語るわけだけど、言ってる事はめちゃくちゃだよなと思う。だって美雪自体がいわゆる結婚基準の愛によって生まれたわけではないのだから。


 その場かぎりの愛であってもなくても結婚前提の行為で生まれたのではない子はこの世にいくらでもたくさんいるわけで、でもだからって(前も以下はどっかでボクの考え方は書いたかも知れないが)、その子が心優しく正しく生きているなら(電車でお年寄りや妊婦に席を譲れるような)、その子は優しいし正しいんだよ。であるなら、そういう場所でパートナー決めるのもセックスするのも(それが相手も解らないような行為だろうが、例えば今でいうパパ活やAVで妊娠だろうが)出産するのも、それ自体を責めるべきではない。そんなのは個人の自由だから、ってのがボクの思想だから。苦労をするからやめた方がいいっていうのは全然ありだけど、生まれた子が優しく正しいなら優しく正しい、ってのがボクの考え方なんで。(だからそのきっかけの性行為も双方合意の元なら責められないってのも、ボクの思想)


 つまり、このドラマで言えば、自分が悪の悪行から生まれたのかもしれないって思ってる美雪に対して、それ(他者と関係を持つ事)を悪だと言い切る事はできないと、言い切る事をしていないのが、主人公の発言の弱さで。


 つまり美雪は結局「情」で納得したんだよね。ひろこと祖母の情で納得した。(いや自分もひろこのように言うと思うけど。死んだ人とは語って誤解を解く事もできないので)


 


 そういうのでいいのかな、っていう点がめちゃくちゃこのドラマは振りかえってみると多い。でもそこ(情解決)が問題だったというよりは、つまり、三淵さんって家庭裁判所の母で少年少女の非行に対する母性愛の人なんだよね。戦前戦後からの時代を考えれば。


 それなのに、この物語はその「母性愛」という言語をセリフ上から徹底的に排除した。それはつまりコンプラもだが、世界配信のための徹底したポリコレへの同調がそうさせてしまっているわけで、そのポリコレ同調問題がずっと「虎に翼」を見ていて疑問や不満としてあったんだよね。


 (つづく ~14:09~16)


 


※ 自分は小6の3学期から高校途中までは大阪だったけど、中学まで日教組系だったから、社会科の戦後授業でも三淵さんの授業はきっちりあって、割と先生が立派な方として熱を持って教えていた。で、やはり、三淵さんは頭はすごく良い方であると同時に母性愛の人だったとも教えられていて。当時金八先生など漫画も含めて不良ブームだったから余計家庭裁判所について教えたくなったんだと思うんだが。なくなったのが1999年で没後15年って事は、1984年頃になくなってるわけでしょ?不良ブーム真っ只中じゃん?色々世の中に対して心配な思いが多いまま天国に行ったんだろうなと思うんだよね、、、


 でも、ドラマでは「母性愛」というか女性には母性があるから的な言い方を頑なに拒否しているわけで、つまりそこでリアルな過去の時代と、現代的にフィルタリングされたドラマ上のことが、ポリコレで解離してストレスになっていた。 14:32


 


 で、そのストレスやら疑問を代言してくれてたのが桂場や多岐川や久藤たち男性裁判官や法曹たちだったわけで。良かったですホント。いや、自分は法学部があまりに旧態な事しかやらず未来を感じなかったからやめた奴なんだけどさ、、、でも桂場たちはあの時代としては決定的に進歩的な法曹だと思う。その桂場氏たちすら古いと言われるわけですよ。


 つまり、女性の権利はやっぱり認められるべき部分は認められるべきなんだけど、世の中が男女とLGBTQ+から成り立っている以上、結局結果権利としてはいくら女性たちが権利を語ろうが、結果としては男性とイーブンにならなきゃならないわけ。絶対にイーブン。将来もそれ以外の解答はない。でもそこが抜けてたんだよね、このドラマは、、結局ネットSNSに媚びてしまった。そこが駄目だった点で残念だったなと。


 


 それでも昨日の袴田氏への無罪判決、、、無罪は予想したけれど、捜査側の三件の証拠捏造まで認めて断罪したのは、本当に司法の独立の重要性そのものを全司法に宣言した判決だ。断じて司法は独立し続けなくてはならないので。


 虎に翼の最終回前日にこの判決が出たのは象徴的だと思う。


 


 


 でも、最終回見終わった後で感じるのは、もう登場人物やドラマに携わった方々の努力と、当時からの司法法曹の三淵さんたちの努力、それしか感じない。努力そのものしか思いだせない。


 なんなんだろうね。結局最終回まで見ちゃったよ(笑)


  15:04


 


 


 ※ で、よねや轟に託されたテーマについては、おそらくいまだ未解決というか、ボクにとっても別テーマになるからなぁ、ここでは書かない。でも以前のアナザーストーリー的スタンスでテーマが扱われていたので良かった。良い登場人物たちだったと思います。 15:24 (ごめんアナザーストーリーの方だった)


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