ていうか、僕は訃報乞食なんだが!
さいとう・たかお氏逝去。 つい直前に、下の「ひだまりスケッチ」のTVK放送について、裏番組が「ゴルゴ13」で・・・のような事を書いた直後に訃報、というのは、やっぱり虫の知らせのようなものだったんだろうか。 昭和当時からさいとう・たかお氏は劇画の世界では第一人者で、劇画製作作業の分業制を徹底していた人として有名で、また東西冷戦当時から、劇画を作る上で東側の国々や中東や中国などの世界中の資料を所持しているとも言われていて。つまりそれほど大量の資料があり、取捨選択があってゴルゴ13が描かれ続けていたわけだけれど、それらの裏打ちをもって連載をし続けるというのは、やっぱり巨匠としかいいようが無い方だったんだろうなと思う。 劇画家でも基本的に一人で描き続けているという漫画家の人もいるし、それは人によって全く違うのでそこは是非を問うんじゃなく作風の問題で。(それでも一般人は、下にどれだけの人を従えているかとか社会的にどれだけの人が支持しているかという人数量などで作品評価をしてしまうが) さいとう氏の場合近年はどちらかというか監督とかプロジェクトリーダーのような感じだとは思うけれども(脚本すら他の人に頼むというのはなかなかない)。それでもさいとう氏はゴルゴの絵は描くべき時にちゃんと描いていたので、やっぱりさいとう氏の描いた新規のゴルゴの絵を今後は見れないのを悲しむ人々は多いと思う。これほど長期の連載で、ファンがこれほど多いんだから当然だよね。 ゴルゴは今後もずっと連載されるらしい。世界の巨悪をこれまでも打ち抜いてきたように、今後も打ち抜いていくんだろう。ゴルゴは一流のスナイパーで、必ずしも正義とは言えない存在だけど、一種の信念と一種の自由を持つ何者か、なのだと思う。そのキャラクターがそのままでい続けるには多くの設定があるだろうけど、それが露出してくる事は今後も少ないだろうと思う。長期作品の完結編は、漫画家の方々、なかなか描けないままだった、って方も多いよね。 向こうには手塚氏など多くの漫画家、劇画家の方々がいるので・・・おつかれさまでした。激動の時代を見つめ続けたさいとう氏。今後もさいとう氏は後継を見つめ、世界を見つめ続けていくような気がします。